躯体と外観は変えず、内部は新築住宅のように
親子2世帯同居のためのリフォーム
70代の1人暮らしのお母さんが老後も安心して暮らせるように、夫婦2人子ども3人の5人家族が、親子2世帯同居を決意し、お母さんの住まいであった築30年の鉄骨造2階建て住宅を全面リフォームした。「2世帯住宅」ではなく、キッチン・トイレ・お風呂などの水回りは共有する「同居」である。3世代に渡る年齢層の家族が1つの家に住むにあたって、それぞれに思い描く理想の住まいはどんな形なのか。
お母さんにとっては、これまで以上に快適に安全に、さらに彩り豊かに感じられるように、これから同居するご夫婦家族にとっては、新築の家で暮らし始めるような理想の住まいになるように。納得のいく方向性に向かって提案を繰り返しながら、予算とデザインの整合を図り、イメージを共有していった。
抜本的な間取りの変更はできなかったものの、動線の見直しや、デザインによる見え方によって、玄関ドアを開けると、まるで新築のような印象を受けることとなり、中に入ると、家族6人の明るく賑やかな暮らしの様子を見ることができた。
2世帯で水回りを共有するため、みんなが納得のいくキッチン周りを追求した
ホテルライクなデザインの寝室。ベッドヘッドは木リブパネルとモールテックス、カーテンでバランスを整えた。照明はペンダントとプラケットのデザインは異なるものの、ライトをボール型、装飾をゴールドで統一し、一体感と高級感を演出した
淡いグレー色のファブリックソファ。木の素材はオーク、壁紙はホワイトカラーで統一しているが、強くなり過ぎない程度にグレーを加えている
1階トイレ。パール掛かったくすみピンクの壁紙に、モスグリーンのタイルを組み合わせて、甘くなり過ぎないようプラウン色で引き締めている
既存建物は鉄骨造のシステム建築であったため、躯体と外観は変更せず、内部空間のみを全面的に改装しました。
玄関と階段の位置を含め、大きな間取りの変更できなかったものの、生活動線を見直して若干変更を加え、内装はすべてやり替えました。
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