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やまなみこども園ポランのひろば

  • ecouenokota
  • 2022年4月1日
  • 読了時間: 2分


テーマ 園の持つ個性を内装や家具で表現する


日ごろの保育園活動をデザインに生かす


くまもとのいえVOL5でトイレリュニューアル事例として紹介したやまなみこども園の姉妹園ポランのひろばの内装コーディネート及び家具、サインデザインの事例である。


 まず内装仕様はクロス貼りが採用されていたため、保育室はシンプルに、日ごろの活動としては控えめになりがちな水回り空間などは楽しげな雰囲気を演出した。

 

 家具は園児たちのバッグを入れることを目的としたものであるが、この園の日常的な活動から着想を得て、ただの箱を仕切って作るのはなく、バラバラにしていかようにも組み合わせて使えるよう、一定のサイズの箱を積み木のように積み上げるデザインとすることで、演劇や発表など幅広い催しにも活用できるものとした。家具の背面材を無くし、内装材を木製にして一体化したデザインにするなどの工夫を重ね、結果的に当初費用に対し半分のコストに抑えることができた。


 また、日頃から様々な大道具や小道具の制作に携わっている職員の様子を目にしていたので、サインデザインにおいては、政策を職員に依頼することに決めた。デザインの方針だけを伝え、絵の上手い職員が描き、制作が得意な職員が木を彫って塗装している。結果、とても「ポランのひろば」らしいサインに仕上がった。






職員に製作してもらったクラス名のサイン。子どもの成長と同様に、木の実から葉っぱになり、やがて大木として育つ様子を表現している













海のトイレと山のトイレ。海や山に出かけるかのように、楽しくトイレに行ってほしいという想いを込めて



子どもたちの荷物入れとしての家具。一定のサイズのボックスを積み上げて一体化させている。バラバラに解体できるため、いかようにも組み合わせることができる


病後児室の内装。体調がすぐれえない子供が、窓からのぞく動物たちを眺めながら、本当の窓からは何が顔を出すのかな、と空想しながら少しでも楽しく過ごせるように




今回の最大のテーマは決められた仕様を変えずに、更にコストを落としながら個性を引き出すことに。また園舎という建築物に対して、内装や家具、サインはほんの一部にしか過ぎませんが、そこに表れる個性が子供たちにとって楽しい思い出として色濃く残るかどうか、そのカギを握るパワーがあると信じて、取り組みました。

 
 
 

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堀川 建築・造形 計画

熊本県熊本市中央区水前寺公園28-23LeParc 2F

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